2011年10月24日月曜日

河村減税が抱える4つの問題

2010/10/20、余語さやか市議のブログに以下の内容が掲載されました。
他党の委員さんから出された「中学生までの通院医療費無料化など、減税しなかった分で実現できた」という意見については、「確かに(平成23年度に)減税しなかった分で実現できたと言えるかもしれないが、では減税が最初からなかったとしたら、その財源は確保できていたでしょうか」と申し上げたところ、「できていたでしょうね」というお返事でした。平成23年度も減税をするつもりであったから、その分の財源が確保できていたのであって、実際、減税なしにそれだけの財源が生み出せていたでしょうか。「できた」と言い切ることは、机上の空論でしかありません。
これに対する反論を考えているうちに、いくつか気づいたことがあります。

◆減税は行革のブレーキ
河村市長は『減税の財源はすべて行財政改革によって生み出す、行政サービスは低下させない』と公約しています。
行政サービスを低下させるような、事業の再編や統廃合を実施するのではなく、行政事務の改善や人件費の削減によって減税の財源を確保する考えなのでしょう。

もっともらしく聞こえますが、この考えには大きな矛盾が含まれています。

市民税10%を恒久的に減税するためには、毎年200億円近い財源が必要となります。
本来、それだけの財源を確保するには、それに見合った事業の再編や統廃合が実施されるべきです。

しかし、河村市長は「行政サービスは維持する」と言う。

ここに大きな矛盾があるのです。

減税を実現するには抜本的対策が必要なのに、みずからの公約がそれを阻んでしまうのです。

河村市長は、「減税は行革のエンジン」と言いますが、実際はまったく異なります。
減税は行革の足かせ、行革のブレーキとなっています。



◆減税によって生み出せる財源はゼロ
河村市長の公約は、抜本的な行革の足かせです。

行政サービスを維持する、という公約を撤回しない限り、大胆な事業の再編や統廃合を実施することはできません。
実際、行政改革の一部として提案された「保育料の値上げ」は、議会で否決されました。

事業の再編や統廃合ができないということは、それらの手法によって生み出される財源を減税に充てることができないことを意味します。

つまり、減税をする代わりに何かをやめる、何かを縮小するということができないために、減税が何かの財源になることはあり得ないのです。

そもそも、減税して市民に返してしまったら、市役所はそのお金を使うことができません。


◆減税と相殺できる事業はない
河村市長の減税は狙いがあいまいです。

本来、行政が行う事業は狙いを定めて実施されるべきです。
少子化対策とか、景気対策とか、高齢者福祉とか、特定の問題を解決するために最も効果的な方法で実施されることが重要です。

問題をはっきりされなければ、対策の効果もはっきり測定できません。

河村市長がしばしば口にする
「減税は可処分所得を増やす」
「減税によってプライスキャップをかける」
という説明は、単に、減税が惹き起す現象を表現しているに過ぎません。

重要なのは、その現象によって生じる効果です。

「可処分所得が増えることによって、消費が拡大し、景気が良くなる」
「税金の安さに惹かれて、他の自治体から人や企業が押し寄せる」
「プライスキャップによって、行革が進む」
事実に基づいてこれらを検証すると、その効果が極めて低いことが分かります。

減税はこの問題の解決に効果を発揮する、と期待できるのなら、その問題の解決にかかっていた予算を減税に巻き替えることもできるでしょう。

しかし、減税の狙いもあいまい、効果もあやふやな状態では、減税と引き換えに予算を減らせる事業など、一つもありません。


◆減税以外の歳出削減策を持っていない
そもそも『減税するつもりがなかったら財源もなかった』と、余語市議の表現そのものが大問題です。

「減税するつもり」ってなんですか?
河村市長の気持ちじゃないですか。

「河村市長は減税以外に興味がない。
 名古屋市の事業を細部にわたって検証し、問題をあぶり出し、対策を行う。
 そういうきめ細かい作業には関心がない。」
それだけのことではないですか。

「河村市長から、減税を取り上げたら、行革に対する意欲を失う。
 財源確保の努力もやめてしまうに違いない。」
そう言いたいのでしょうか?

実際、河村市長は減税の財源確保を市職員に丸投げしています。

穿った見方をすれば、行政の中身を調査し、適切な対策を取る能力が足りないのではないでしょうか?
はっきり言えば、行政能力が欠如しているのではありませんか?

「市役所には無駄がある。
 議員の給料は高い。
 市民は必要以上の税金を払わされとる。
 ワシがそれを取り返したる。」
河村市長は、ありもしない印象操作を行い、大見得を切っていると、私は感じます。


◆減税日本は公約を修正・撤回すベき
河村市長は、減税が正しい政策であると本気で信じているのなら、行政サービスを維持するという部分を公約から除くべきです。

「減税をする代わりに行政サービスの低下を受け入れてほしい」
とはっきり主張した上で民意を問うべきです。

姑息な印象操作やポピュリズムにはウンザリしています。

0 件のコメント: